1.プログラム評価

評価(プログラム評価、事業評価)に関するコンサルティング/支援を通じて、社会課題解決や価値創造に貢献します。評価は英語でEvaluationであり、「対象の価値(value)を引き出す(ex-)」が原義です。社会的価値に関するデータを用いて、事業の効果やそれを生み出すプロセス、セオリーを把握・整理することにより、事業改善をおこなったり、アカウンタビリティー(説明責任)を担保することが可能です。私たちは、プログラム評価という評価の体系的な手法や、マイケル・クィン・パットンが提唱して確立した「実用重視の評価」(Utilization-focused Evaluation)の考え方を用いて、現場に役立つ評価実践を行います。

評価支援の関わり方としては、事業者の伴走型の支援やアドバザリーとしての関わり方、外部評価者としての評価実施など、ご依頼者のニーズに応じて対応いたします。

最近では、SDGsに関する評価、助成プログラム制度の評価設計などもテーマとして扱っています。

2.発展的評価

発展的評価(Developmental Evaluation、DE)に関するコンサルティング/支援を行っています。DEは、提唱者であるマイケル・クィン・パットン氏が著書の中で次のように定義しています。

DE(発展的評価)とは、社会イノベーションなど、目的が固定されているというよりも目的自体が変化し、時間軸もあらかじめ設定されているというよりも流動的で前進的な対象を評価するための評価のやり方である。そこから得ようとするのは、外部への説明責任というよりも、イノベーションや変化から学習することである。(『Developmental Evaluation: Applying Complexity Concepts to Enhance Innovation and Use』(The Guilford Press.、CSOネットワーク訳))

DEが前提としているのは「複雑で動的な現実世界」です。このような世界では、常に状況が生成中なため、次に何が起こるか予測困難であり、ダイナミック(動的)で変化が早く起こり、原因―結果の因果関係が特定できない非単線系の事象の連鎖が見られます。物事を”システム“として捉えて、介入・変革のポイントを見定めて、事業者とともにソーシャル・イノベーションやシステム・チェンジ(システム変革)を起こすための関わり方を追求していきます。

DEは、以下のような従来の評価アプローチでは対応しづらい分野についても有用と言われています。

  • 地域発の試みの地域全般への影響(インパクト・スケーリング)
  • ネットワークや協働のあり方(ソーシャルネットワーク分析)
  • リーダーシップや組織に関する評価
  • 包摂、多様性を生かす試み(文化芸術領域など)における評価
  • コレクティブ・インパクト

 

3.社会的インパクト・マネジメント

社会的インパクト・マネジメントとは、社会的課題の解決や価値創造を目的として、社会的インパクトに関する情報に基づいて事業実施・意思決定・事業改善および関係者とのコミュニケーションなどを行うことです。事業の実施主体(企業、行政、NPO/NGOなど)が、社会的価値/社会的インパクトに着目して、PDCAサイクルをより早く、適切に回すことを支援します。

事業が向き合う社会課題の調整や問題構造の整理、その課題解決のためのセオリーづくり、事業が生み出す価値や成果を高めるための各種支援、マネジメント・システムへの組み込みなど、幅広く対応します。